きゃりーらぶろぐ

Carry Love ~歩みの軌跡~

『レインマン』

 おとといくらいに、ハリウッドの名作『レインマン』を観てました。何度かすでに観ている映画ですが、若かりしトム・クルーズの姿はいつ見ても新鮮です。今もまあ、そんなに変わらないような気もしますが。自閉症のレイモンドを演じるダスティン・ホフマンの演技も秀逸です。あれこそが自閉症だと、ヘルパーが観ていても思ってしまうくらいです。
 さて、この映画けっこう「自閉症」というテーマに突っ込んで、その特徴を掘り下げてくれています。「he is artistic(芸術的)?」っていう冗談ぽいシーンがありますが、チャーリーがきっぱり「いや、autistic(自閉症)なんだ」と訂正します。この映画にもあるように自閉症の人の特徴として
・パターン化された生活や行動を好む
・緊張を和らげるための反復行為があり、ストレスが限界を超えるとパニックを起こす
などがあります。けれど、それもあくまで大枠として、ということなので個別のケースはもっと様々な違いがありみんな個性的です(経験談)。

 この映画で1つの山場であるラスト、医師が「彼は自分では決められない」という発言をするのに対して、弟のチャーリーがきっぱり「そんなことはない」と断言します。かつて数日しか一緒に過ごしたことのない兄と、初めてアメリカを横断する旅を共にして、自閉症の兄の持つ色んな一面に気づいたチャーリーのこの発言。そんな兄弟の信頼関係に人々は感動してしまうし、この美しくも切ないラストこそ、この作品が名作たる所以なのでしょう。介護の現場で自閉症の方と接しているヘルパーさんには是非一度観て欲しい作品です。